はこざき同年寄りのはなし
 箱崎地区(旧大字箱崎地区。現箱崎・筥松・東箱崎・松島校区)には、大厄の次の年、同年の人たちが集って晴厄を祝う行事が行われています。大厄を乗り越えた初春、晴厄を祝い、ともに健康を祝福して、三社参りを行い、祝宴の場で、還暦の年にまた健康で集うことを誓うというもので、実に百数十年もの昔から永く伝統として、先輩から後輩に受け継がれているのです。
 この会は、その年によって名前を変え、たとえば今年は、「寅卯会(とらうかい)」というように、生まれ年の学年をまたぐ干支の名前を冠しています。このような会は全国的にも珍しく、まして百年以上もの間、伝統として営々と継続している地域は、他に類を見ないのではないかと思います。

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昭和19年開催 丑年会
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昭和46年開催 辰巳会
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平成15年開催 子丑会
 さて、箱崎商店街には、この同年寄りに、祖父、父、娘と、親子三代にわたって参加されている方もおられます。しかも、還暦、古希と、同年寄りを続けておられるとのこと。
 それにしても、集合写真のバックに写る筥崎宮本殿、59年の時を経ての変わらぬ勇姿は、箱崎の伝統の重さを感じさせる貴重な写真です。
(文・片山広宣)
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